hirayama46の日記

とりとめもなく書いています。

ジョー・R. ランズデール「凍てついた七月」

凍てついた七月 (角川文庫)

凍てついた七月 (角川文庫)

 ノンシリーズものですが、物語の枠組みとしてはハップ&レナードシリーズと大体似たような感じですね。色々あってガンアクション、みたいなところが。
 しかし、この作品で重要なのは、もちろん主人公コンビが様々な問題を抱える「父親」であるという点でしょう。前述のハップ&レナードはストレートの白人とゲイの黒人にコンビを組ませることによって、二人の友情を描いておりましたが、こちらは飽く迄もそれぞれが「父」であることにテーマがあります。友情よりも父性愛ありき、ですね。
 まあ、ぐちゃぐちゃと書いてきましたが、実際には高いリーダビリティで、粋な会話と共に突っ走る娯楽作でもあるので、あんまり思い煩わずとも楽しく読めます。