hirayama46の日記

とりとめもなく書いています。

2019年いろいろベスト5 その1

 お久しぶりの更新です。2019年のお気に入りについて書いていこうと思います。例年10選でやっておりましたが、今年はちゃんとコメント書きたいな、と思い5選にしぼりました。

映画
ミヒャエル・ハネケ「ベニーズ・ビデオ」
 ハネケ作品のなかでも背徳感の強い特にダークなトーンな一作で、見終えてしばし放心してしまうような強烈な作品でした。
アンドレ・カイヤット「眼には眼を」
 復讐の連鎖、毟り合い。うだるようなじんわりとした暑さを感じさせる画面づくりにねっとりとしたやりとりが絡みつく、粘っこい一作。
山田尚子聲の形
 アニメ好きなのに、いままでろくに長編アニメ映画というものを見ていなかったのですが、ここまですごい作品を見過ごしていたのか……と深く反省しました。
長井龍雪心が叫びたがってるんだ。
 長編アニメではこちらも。後半にディストーショナルな懊悩をぶつけてくれたのが、単なる良作で終わらせない強い意思を感じて良かったです。
三池崇史「ビジターQ」
 オー、クレイジー遠藤憲一が陽気にノコギリを振るい、内田春菊が盛大に母乳をぶちまけ、ビジターQは見てるだけ。どうすればいいんだ。

アニソン
 OPEDから5曲選びました。
わたてん☆5「ハッピー・ハッピー・フレンズ」
 にぎやかでわちゃわちゃしていて楽しくて良いです。昼休みの小学校の校庭感が素敵。個々のキャラソンでは「あかいろリトルリーダー」が好きです。
shami momo「町かどタンジェント
 よいまちカンターレも良いけれどこちらで。こっちは初夏の通学路を想起させる爽やかな佳曲。明るく健全な百合楽曲。
田中望(CV.赤﨑千夏)、菊池茜(CV.戸松遥)、鷺宮しおり(CV.豊崎愛生)「輪! Moon! dass! cry!」
 2019年よくわからないアニソンナンバーワンでした。わからないけれど繰り返し聞きたくなる重篤な中毒性。
メリダ=アンジェル(CV.楠木ともり)「異人たちの時間」
 2019年のしっとりキャラソンを代表する一曲だと思います。作り込まれた構成で、自然に感情に寄り添わせてくれる名曲。
早乙女二葉・六海・九瑠璃(原由実/日高里菜/小岩井ことり)「UP-DATE × PLEASE!!! ver 2.6.9」
 やっぱりTECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUNDの歌ものは良い……。小岩井ことりボーカルの過剰さが心地よいです。あいにゆこぉ~!

気づいたら全部キャラソン関係になっていましたね。声優さんのソロシングルでは鬼頭明里「Swinging Heart」が収録3曲それぞれ違った魅力があり、富田美憂「Present Moment」も伸び伸びした声質を生かした晴れやさが良かったですね。
 
OPED以外のシングル曲ではなんといってもKiRaRe「ハッピータイフーン」がいっとう好きで、一時期この曲ばかり聞いておりました。びゅーんびゅーんの高揚感。ハロー、ハッピーワールド!も以前の曲も含めてたくさん聞きましたが、2019年リリースでは「ハイファイブ∞あどべんちゃっ」が好きかな。


井上夢人「メドゥサ、鏡をごらん」
 2019年序盤の読書は未読の井上夢人を全部読もう計画でした。どれも娯楽性に富んだ愉しい作品揃いでしたが、いちばん好みなのは幻想的な雰囲気の強いこちら。
隆慶一郎鬼麿斬人剣
 隆慶一郎はいままで気になりつつも読んだことがなかったのですが、読んでみたらえらく面白かったです。ハードボイルド的な人間美を感じられてたいへん素敵。
井上靖しろばんば
 自伝的長編。おぬいばあさんちょっときついな……と思いつつ読み続けて、気づいたらすっかり感情移入していました。気持ちを自然に引き込んでいく強い筆力を感じました。続きも読まなくては……。
吉村昭「少女架刑 吉村昭自選初期短篇集Ⅰ」
 吉村昭という作家のイメージは、もっと土着的なリアリズムを重視する人だと思っていたのですが、表現としての先鋭性を求めている部分も強く感じられて意外でした。奥行きの深い作品群でした。
「棋翁戦てんまつ記」
 逢坂剛船戸与一らのハードボイルドのベテランたちの愉快なdisり合いが読めるのはおそらく本書だけでしょう。読んでいてとにかく面白い一冊でした。駒落ちで初手2三飛は本当にひどい(褒め言葉)。あと、不埒な笑顔で日本刀を掲げる夢枕獏の写真が見られるのもたぶん本書だけ。

 あ、全部旧刊だ……。2019年のこのミスや週刊文春のベストテンに目を通したら、あまりの読んでなさにちょっとした危機感を覚えたので、今年はもうちょっと新刊に積極的に手を出していきたいところです。

 

 思ったよりも長くなったのでとりあえすこの辺で。アニメ・音楽アルバム・ラジオについても書きたかったのですが……また後ほど!