梶尾真治「フランケンシュタインの方程式」

フランケンシュタインの方程式―梶尾真治短篇傑作選 ドタバタ篇 (ハヤカワ文庫JA)

　さすが「傑作選」と銘打たれているだけあってどの作品も出来が良くて面白かったです。
　しかし、「ドタバタ」とは言っても必ずしもコメディかというとそうでもなく、ラストで「ぞっ」とするホラータッチの作品も多いと思いました。笑いと恐怖は紙一重ということなのでしょうか。「コミカル・ホラー」とか「ギャグホラー」みたいな分類をされる作品もありますし。興味深いです。
　
　どれも面白かったですが、個人的なお気に入りはすごい完成度な表題作と、筒井康隆っぽいスラップスティックの「ノストラダムス病原体」あたりでしょうか。