（編）法月綸太郎「法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー」

法月綸太郎の本格ミステリ・アンソロジー (角川文庫)

　一般的に言われる「本格ミステリ」からはかなり遠い印象の癖の強い作品が多かったです。のりりんらしいなあ。
　お気に入りは確かに本格だなあ、とびっくりな小泉八雲「はかりごと」、どこまでがフィクションなのか良く分からない大平健「偽患者の経歴」。そしてなんといっても中西智明「ひとりじゃ死ねない」！　この作品を読むために本を手に取ってもいい位だと思います。がちがちの新本格でした。
　期待していたボルヘスやスラデックは理解が追いつきませんでした。読書スキルを磨いて出直してきます。