三島由紀夫「仮面の告白」

仮面の告白 (新潮文庫)

　ejaclatio! erectio! erectio penis!
　……すいません、少々はしゃぎすぎてしまいました。どうでもいいですが、ぼくはこの最初の2つの単語を同じだと勘違いしてました。ejaclatioが射精でerectioが勃起だよ！　みんな、覚えたかな？　覚える必要はまったくないですけど。*1
　
　さて、内容の方ですが、これはなかなか面白かったです。懊悩を繰り返して繰り返して結局何がなにやら混乱してしまう、その心の動きは共感できるものがありました。清く正しく（？）青春小説ですね。多分。
　しかし、終わり方がなんだかすっきりしなくて終わってないような感覚が残ってしまい、少し据わりが悪いのですが、それも計算なのかなあ。作者の人生がこのラストからほど近い処までしか進んでなかったから、かもしれません。いや、あくまでもこれは小説である以上は虚構として考えるべきなのですが、どうも私小説は読みなれていない所為か現実と等しく考えてしまいます。

*1:この段落ってはてなの規制みたいのにひっかかったりしないかな……。未確認です。