hirayama46の日記

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パトリシア・ハイスミス「世界の終わりの物語」

世界の終わりの物語

世界の終わりの物語

 社会風刺といえば簡単だけど、風刺といってもあちこちに転がっているようなものとは、毒気も切れ味も違います。読んでいて身が切られそうな短編集です。
 気に入った作品はゴキブリ小説の「〈翡翠の塔〉始末記」、200年以上生きている老婆を描き介護問題にも警鐘を鳴らす「見えない最期」、タイトルセンスが抜群な「自由万歳!ホワイトハウスでピクニック」辺り。

 ところで今名前を挙げた「自由万歳!ホワイトハウスでピクニック」って戸梶圭太の短編にそっくりだとおもいませんか?着想から展開、投げやりっぽいオチまでそのまんまな気がします。