森絵都「アーモンドチョコレートのワルツ」

アーモンド入りチョコレートのワルツ

「永遠の出口」も素晴らしかったですが、こちらも劣らぬ出来。とにかく会話や文章の瑞々しいことといったら！筆舌に尽くしがたいものがあります。ぼくのような穢れた人間でも心に響くこと受けあいです。
「子供は眠る」やっぱり、こういう中学のどうしようもない時代の人間を書かせたら飛び抜けたものがありますね。それは他の短編でも同様ですが。「彼女のアリア」どことなく清水マリコを思わせる。なぜかぼくは秋山瑞人を連想してしまいました。共通点は読んでて転げまわりたくなる事くらいですが。「アーモンドチョコレートのワルツ」割と珍しく、キュートな大人が登場する作品。もちろん魅力的な中学生も出てきます。