アントニイ・バークリー「ピカデリーの殺人」
- 作者: アントニー・バークリー,真野明裕
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 1984/06/08
- メディア: 文庫
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他に考えられる可能性は無いだろう、という事件の予想外の真相を見つけ出すのは面白いのですが、そうするには単純な事柄を難しく考えなくてはいけないわけですから、その行程は少々地味。しかもその真相はやや複雑化しすぎている感があります。
全体的にキャラクターやユーモアの効いた文章はのんびりとした雰囲気でなかなか良いのですが、ちょっとこの長さを支えることはできていない印象。中だるみを感じてしまいました。
やっぱりバークリーとしては平均以下、というのがぼくの結論。
しかし、メアリ・グールさんは眼鏡っ娘好きにはたまらないキャラでした。でかいくしゃみをして眼鏡を吹っ飛ばして赤面する眼鏡っ娘。頭から胡椒まみれになる眼鏡っ娘。素敵だー。