スタニスワフ・レム「ソラリス」

ソラリス (スタニスワフ・レム コレクション)

　いわゆる名作を読んでみよう、という試みのSF編。SFマガジンでも1位を獲得したこの作品を読んでみました。
　うーん、ハードSFってやつですね。
　何が起こっているのかさっぱりわからないまま状況だけが変わっていく序盤。どうにか展開がつかめてきたと思ったらいきなり難解で学術的な話が始まる。さすがはレムです。少なくとも親切な小説ではないですね。
　しかし、それを越えたところにこの小説でしか味わえない楽しみがあります。思索、というものでしょうか。
　僕の読解力では一回の通読でこの豊潤なテキストを味わいつくす事は出来なかったと思いますが、多くの読者の心を掴んで離さない魅力の一端には触れることができました。