2006-09-12 ジェイムズ・カルロス・ブレイク「無頼の掟」 book 無頼の掟 (文春文庫)作者: ジェイムズ・カルロス・ブレイク,加賀山卓朗出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/01メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (22件) を見る 素晴らしいー。とにかくキャラが立っていて、登場人物がみんなやたらと格好良いのが素敵です。個人的には主人公ソニーの叔父であるバックとラッセルの兄弟が特にお気に入り。冷静に考えれば、二人とも犯罪にどっぷりと浸かって出られない、それどころか出ようともしないろくでなしで、強盗の最中にやむをえなくなったときくらいとはいえ、自分の勝手で人を殺すような最低のクズ人間です。 でも、読んでいるとそんな二人に好感を抱かずにはいられないのです。本当にどうしようもない奴だとわかっていても嫌いになれない。なかなかそんな人間の描き方はできないと思います。 素晴らしい悪党小説でした。