hirayama46の日記

とりとめもなく書いています。

小林恭二「日本国の逆襲」

日本国の逆襲 (新潮文庫)

日本国の逆襲 (新潮文庫)

 SF的ともいえそうな空想力を用いて「日本国」の様々なかたちや問題を描いていく短編集。色々と多義的に読み取れそうだけれども単純に面白くもある、という小林恭二の魅力(のひとつ)は健在。馬鹿馬鹿しいのに知的な不思議な本でした。
 10年以上前に書かれているのに、どの問題も現在の日本が抱えていることとまったく同じなのはすごいです。おそらくは先を見通すことのできる頭の良い人なんだろうなあ。まるでタイムマシンで2006年を覗いて書いているようです。