hirayama46の日記

とりとめもなく書いています。

キアラン・カーソン「琥珀捕り」

琥珀捕り (海外文学セレクション)

琥珀捕り (海外文学セレクション)

 例えるなら「アラビアの夜の種族」からストーリーを排除した感じでしょうか。ストーリーよりも語りを重視し、語り手は今までの話と関係あるようなないような話を延々と語り続け、脱線どころか本線のない小説となっております。その語りの味わいと不可思議な繋がりを楽しむ小説だと思います。
 そのため、一気に読むよりはのんびりじっくり読んだほうが楽しめる、とは思うのですが、買うには高いし古本でも出回っていないというのが悩みの種です。ぼくは図書館で借りて読んだのですが、どうしても後半駆け足で読んでしまうことになってしまいました。文庫化されるかもわからないしなあ……。