小川一水「天涯の砦」

天涯の砦 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)

　そういえば小川一水の長編は初読みでした。サスペンスフルな展開でぐいぐい読めました。
もっと読みにくいハードSFっぽい作風なのかな、と思っていましたが、とても読みやすかったです。
　最初のうちは大変な状況にあって悪い面ばかりが目立ちますが、話が進むにつれて良い面が現れてくるキャラクターの描き方が良かったです。きっとこの人はすごく前向きな人なのだと思います。そうあろう、と思えば人間は幾つになっても再生できるし、成長もできるという感じでしょうか。違うかなあ。
　期待通りの面白さだったので、何作か積読になっている本を消化しようと思いました。あ、「第六大陸」下巻しか買ってなかった。今度買わないと。