hirayama46の日記

とりとめもなく書いています。

京極夏彦「邪魅の雫」

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

邪魅の雫 (講談社ノベルス)

 何が起こっているのか判然としないままに状況だけが流れるように進んでいくため、読んでいてあまり没頭できませんでした。長大なのに読むのが止められないリーダビリティがこのシリーズの魅力の一つであったと思うのでやや残念なところです。
 とはいえ、読み終わる頃には満足している完成度・面白さでした。シリーズの中ではそれなりですが、単体の作品としてみればなかなか良かったと思います。
 個人的評価は、魍魎=鉄鼠>絡新婦>姑獲鳥=陰摩羅鬼>邪魅>狂骨>塗仏という感じです。とはいっても魍魎と姑獲鳥以外は5年程前に読んで以来再読していないので、機会があったら読もうと思います。鵺が出る前には……。