森見登美彦「四畳半神話大系」
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2004/12
- メディア: 単行本
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そんな報われぬ恋をしてしまうほどに明石さんが魅力的なわけです。たとえぼくが何回生まれ変わっても彼女とは決して結ばれないことはこの小説を読んでいただければご理解いただけると思います。切ない。この小説のなにが一番切ないかといえば、そのことであります。ぼくは明石さんと結婚できない。ああ、なんてことだ。これほどまでに愛しているのに……。百億の昼と千億の夜を経ても彼女がぼくを愛することはないだろう。神は残酷だ。
しかしぼくは小津のような友人がいるだけ幸福と思うべきなのだろうなあ。ディア・マイフレンズ。
というわけで、ぼくの心にハードにヒットした素晴らしい作品でありました。ダメ学生の人はみんな読むと良いと思います。昔ダメ学生だった人も読むべきだと思います。