伊井直行「愛と癒しと殺人に欠けた小説集」

愛と癒しと殺人に欠けた小説集

　おおー、これは良かったです。毛色が違う短編が揃いつつも、どの作品からも何かしら唸らされるところがありました。正直に言って相当に地味な作品も多いですし、決して10人読んで10人が楽しめる本ではないかもしれませんが、相性がぴったりだったのかとても楽しめました。
　魅力を伝えるのが難しい作品なので、気になったら図書館で借りるなりして読んでみたらどうでしょうか。
　
　個人的ベストは「ヌード・マン」。あまりに不可思議な魅力にノックアウトされました。（まえがきに書いていることに反するようですが）激しく感情を揺さぶられました。すごかった。