hirayama46の日記

とりとめもなく書いています。

小林恭二「電話男」

電話男 (ハルキ文庫)

電話男 (ハルキ文庫)

 前々から気になっていて「電車男」が大ブームになっているころに読もうとしたのですが、すっかり忘れていました。そんなある日「とるこ日記」で乙一が絶賛していたので改めて読もうと思いましたとさ。そして読んでみたらやっぱりたいそう面白かったとさ。めでたしめでたし。おしまい。
 ……すいません、真面目に書きます。
 執筆された1985年当時のコミュニケーションの新たなかたちとしての「電話男」の発想が今読んでも示唆に富んでいることに驚きます。先見の明があった人なのでしょう。すごい。
 かといって別に堅苦しい話というわけでは全然なく、終始とぼけた語り口で飄々と進んでいきます。とても読みやすく、時に心のどこかに残る小説でした。
 
 福武文庫で読んだのですが、書誌データだ無さそうなのでハルキ文庫のリンクを貼っておきます。これも絶版なのでしょうか。うーむ、勿体無いなあ。