hirayama46の日記

とりとめもなく書いています。

10月の読書メーター

 10月に読んだ本は17冊でした。諸事情により軽く精神に負荷がかかっていたのですが、それにしては読めたほうかな。
2012年10月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:4072ページ
ナイス数:74ナイス

図説世界史を変えた50の動物図説世界史を変えた50の動物感想
図説というだけあって写真やイラストがふんだんに使われていて眺めているだけでも楽しい本でありますが、文章量もなかなか多くて読み応えは十分です。満足感の高い1冊でした。
読了日:10月30日 著者:エリック シャリーン
レキシントンの幽霊 (文春文庫)レキシントンの幽霊 (文春文庫)感想
4、5回めくらいの再読? 普段はあまり見せない、野球で言えば内角に鋭く切り込むストレートのような作品である「沈黙」が印象に残ります。あとはどうしようもない寂寞感を描いた「トニー滝谷」も心に残る一作です。
読了日:10月29日 著者:村上 春樹
シャガールと木の葉シャガールと木の葉感想
やっぱり谷川俊太郎の詩はいいなあ……。定期的に摂取したくなります。この本は亡くなった方に捧げる詩が多かった印象。/草野心平の「死んだら死んだで生きていくさ」は格好いいなあ。クールであります。
読了日:10月27日 著者:谷川 俊太郎
男もの女もの (文春文庫)男もの女もの (文春文庫)感想
はじめての丸谷才一。非常に博識なひとがさらりと書いたエッセイという趣で、一流シェフの気まぐれサラダみたいな感じ(食べたことないけど)でしょうか。和田誠のイラストはいつもながらに良いです。
読了日:10月26日 著者:丸谷 才一
佐渡の三人佐渡の三人感想
このタイトルと題字からはちょっと想像できませんが、わりといつものとぼけた味わいのある納骨小説。なにしろ目的が納骨なのでカラッと明るいわけではありませんが、けっしてシリアスにすぎない長嶋有特有の世界観を見せております。/神は細部に宿る、とだれかが言いましたが、長嶋有の小説には宿っていてもおかしくない感じがするなあ。
読了日:10月24日 著者:長嶋 有
夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説 (新潮文庫)夜のくもざる―村上朝日堂短篇小説 (新潮文庫)感想
5、6回めくらいの再読ー。やはり好き。シュールだったり笑えたりする作品の中にすっと怖いものをはさんでくる呼吸が絶妙。「馬が切符を売っている世界」とか怖いですよね。/あと「我々が食われるか、海亀が泣くかだ」は名言だと思います。そりゃまあ、海亀は泣きますけど……。/しかし単行本化した際に未収録になった掌編ってどういう内容なのでしょうか。気になります。
読了日:10月23日 著者:村上 春樹
トレジャー・キャッスル (ミステリーランド)トレジャー・キャッスル (ミステリーランド)感想
全体的にB級感があってなかなか楽しかったのですが、主人公の一人称がなんだか昭和っぽかったので1970〜80年代の話なのかな、と思ったら現代(1955年が50年以上前、というセリフがあったので)でちょっとびっくりしました。菊地秀行に現代の中学生を書かせるのはちょっと無理があったのでは。そういうひっかかりが気にならなくなる中盤以降はすらすらと楽しく読めました。滅茶苦茶な設定とへんてこな大団円も含めて良かったです。
読了日:10月22日 著者:菊地 秀行
紙のプールで泳ぐ (新潮文庫)紙のプールで泳ぐ (新潮文庫)感想
同じ新潮文庫から出ている『ブックストアで待ちあわせ』と似たコンセプトの本で、洋書についてと、少しだけ映画の話もしております。ここに書かれているのは1985年かもっと前(古い洋書を紹介していることもあるので)のアメリカなのですが、なんだかアメリカに親近感を持ってしまうような本だなあ、と思いました。(あまり好みの言い回しではないのですが)古き良きアメリカというものが鮮やかに切りだされている1冊です。
読了日:10月21日 著者:片岡 義男
僕の心の埋まらない空洞僕の心の埋まらない空洞感想
全体的に粘っこい筆致が良かったです。250ページくらいですが、なかなか重いもののある1冊でした。/ストーカーの気持ちはわからないけど、言いたいことはわかる、その辺の匙加減もやっぱり上手いなあ、と思いました。
読了日:10月18日 著者:平山 瑞穂
野球の国のアリス (ミステリーランド)野球の国のアリス (ミステリーランド)感想
えらく久しぶりに北村薫を読みましたが、やっぱり卒がない人だなあ、という印象。無理なものは無理と割りきっての前向きなラストはさすがだなあと思いました。野球シーンはちょっと淡白だった感もありますが、これくらいがちょうどいい、という気もします。
読了日:10月16日 著者:北村 薫
この世のメドレーこの世のメドレー感想
タイトルからだとわかりにくいですが『どつぼ超然』の続編。とはいえ読んでいなくても大丈夫そうですが。/やはり町田康は文章を追っているだけで楽しいのですが、なぜかバンドを組んでからの歌詞などはやはりすごいです。常人離れしております。あと、16章の展開もかなり不思議でした。なんだったのだろう、あれは……。
読了日:10月15日 著者:町田 康
不可能楽園 〈蒼色館〉 (講談社ノベルス)不可能楽園 〈蒼色館〉 (講談社ノベルス)感想
相変わらず倉阪鬼一郎はまったく……。たいへん面白かったです。さすがにこれの真相が全部分かる人は少ないのではないかなあ。ぼくはそれなりに注意して読んでいたつもりだったのですがさっぱりわかりませんでした……。/T・S・ストリブリング「カリブ諸島の手がかり」はぼくも好きです。
読了日:10月11日 著者:倉阪 鬼一郎
昼メシの丸かじり (文春文庫)昼メシの丸かじり (文春文庫)感想
いつものごとくたいへん安定であります。いつもより時事ネタが少なかった印象。
読了日:10月10日 著者:東海林 さだお
からだのままにからだのままに感想
はじめての南木佳士。タイトルとおり「からだのままに」書いているかのような、素朴な率直さがいい味わいになっているエッセイ集でした。/うつ病は長期化すると大変ですよね……。みんな優しくしてくれないですし(もちろん例外もあるでしょうが)。
読了日:10月9日 著者:南木 佳士
かぼちゃの馬車 (新潮文庫)かぼちゃの馬車 (新潮文庫)感想
星新一中期のショートショート集。なかなか見せ方にもひねりが効いている作品も多くて楽しめました。お気に入りはとぼけた雰囲気が面白い「交替制」かな。
読了日:10月6日 著者:星 新一
かくも水深き不在かくも水深き不在感想
竹本健治らしく素敵に歪んだホラーミステリ短篇集。この歪みはなかなか味わえない感じですね。/しかし、最後の1編、賛否両論ありそうでありますな。ここでは賛が多いのかな。ぼくもこういうの、けっこう好きです。
読了日:10月5日 著者:竹本 健治
バイバイ、ブラックバードバイバイ、ブラックバード感想
元々が郵便配達小説だった所為もあってか、連作短編でも連鎖式の方法は取れないので、既存の伊坂幸太郎ファンにはちょっと物足りないかもしれません。辞書のネタも繰り返さざるをえないのでちょっと飽きるかな、と思いました。/しかし、いちおう元ネタの太宰治「グッド・バイ」を読んでからこちらにとりかかったのですが、まるで必要なかったですね……。まあ、そっちはそっちで楽しい読書だから良かったのですが。
読了日:10月3日 著者:伊坂 幸太郎

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