hirayama46の日記

とりとめもなく書いています。

小川一水「老ヴォールの惑星」

 やっぱり小川一水は熱い人です。どの短編も前向きなエネルギーに満ちていいます。そういえば、「SFが読みたい!」か何かの対談で「仕事の小説を書くのに飽きたら趣味の小説を書く」というようなことを言っていた覚えがありますが、実際その言葉どおりにこの人は本当に小説が、SFが大好きな人なんだなあ、と感じました。
 収録されている4編、いずれもクオリティが高いですが、特にお気に入りなのは「漂った男」。(タイトルどおり)漂々としていながらも力強い短編でした。非常にリーダビリティに優れているのも素晴らしいです。
 以前、SFマガジンで読んだ時にさっぱり理解できなかった表題作も再読してみたらとても楽しめました。なるほど、そういう話だったのか、と。