hirayama46の日記

とりとめもなく書いています。

村上春樹「中国行きのスロウ・ボート」

中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)

中国行きのスロウ・ボート (中公文庫)

 そろそろ村上春樹を再読しようかな計画の第1弾。進んでませんが。*1
 確か中学生の時に読んだきりだったので10年近く前だと思うのですが、作品の記憶が色あせていないことに驚きを感じました。読む前は覚えている自信が全然無かったのに、読み始めた途端についこの間読んだかのような錯覚が。やはり村上春樹作品はぼくの脳の深いところに刻まれているのかなあ、などと思ってしまいました。
 
 以前に読んだ時はちっとも思いつかなかったのですが、「シドニーのグリーン・ストリート」ってなんだか世界設定が奇妙で、日本に住む子どもが書いたようであり*2、それでも比喩表現などは子どもっぽくないのですね。
 それで、もしかしてこの作品は日本の片隅にひっそりと暮らす羊男が書いたのではないだろうか、と想像してしまいました。探偵や羊男や羊博士が仲良く生活するさまを小説にしている羊男の姿を考えると、なんとなく素敵です。

*1:この本を読んだのは1月の半ばでした。それ以降現在に至るまで1冊も再読できていません。

*2:シドニーなのに通貨が円だったり、ひらがなを使っていたり